お客様との関係性が変わりつつある
長年のお付き合いのお客様とは
結構踏み込んだ関係になります
お客様の中には商売人やビジネスマン、
先生と呼ばれる専門分野に長けた方
どっぷり趣味に詳しい方・・・
カットに関しては私はお金を頂きますが
それ以外では 反対におカネを払って
私がお客さんになっています
・自転車のメンテナンス
・確定申告
・アクセサリー屋さん
・PC関係
お互いに人脈を活かして商売に繋がる
Win-winの関係の話を
私の尊敬する年下のビジネスマン美容師も
唱えていました
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【時代は変わったから美容師の生き方も変わった】
…と思うわけです。
美容業界ではなぜか「給料安いし休みない業界だけど素敵な仕事だからがんばる!」みたいな投稿が定期的にもてはやされ拡散される(経験済み笑)のだけど、ホント何年も変わらないよねって思う。
いつまで若い人や学生にそれを言わせてしまうのかとも思ってしまう。
根性論でがんばるがんばらないは自由だけど、時代がこれだけ激変してスピードがあがってもあんまり変わらない業界であればまだまだこれからも根性でやってくしかないのだろうと思ってる。
だから努力する事は大切で、しなければ結果はでないと思う。
ただ不思議なこともあって、たびたび美容師と美容室のあり方は議論されるけど"お客さんと美容師"の関係性の変化については話題になることがない。
変わることがない働き方について話すより、そっちのほうが大切だと思ってる。
世の中的に明確に変わることが1つあって、美容師はおしゃれな職業でもなんでもなくなる。
なのでそこにポジションを取っていると厳しくなる。
理由は時代が変わったからとしか言いようがなくて、これも説明しなくてもわかる人はわかるし、わならない人わからない。
デザインの提案ではなく、ライフの提案をするポジションになっていかないと時代や人々の心理と合わない。
すでに美容室の仕事においてデザイン性って乏しくなってて(なんか怒られそうだけど)どちらかというとお客さんの要望に花を添えて返すような仕事といえる。
お客さんが情報をたくさん知っていることと、日本特有の髪型規制があるせい。
ボブにしてと言われたらボブにする以外の選択肢はない。
独創的な髪型で街を歩いている人は皆無で、なので美容師がたとえそういう仕事をしたくてもできないのが現実。
デザイン性を提案しているアーティストタイプの美容師はごくまれで、50万人いようともほとんどの人が当てはまらない。
稀だから、ブランドになれる。有名になれる。
これまで業界のリーダーってみんなアーティストタイプだったから、必然的にそこにみんな憧れた。
けど時代は変わりお客さんの要望も変わった。
デザイン性はもちろん大切なのだけど"みんながみんな"そこを望んでいるわけではなく、そういうお客さんも少数になったと言える。
なのでデザイン性が高い美容師×デザイン性が高いお客さんでうまくマッチしていくと思うし、それはそれ。
多くの方にとって美容室はヘアスタイルやおしゃれさより【居場所】になる必要を感じている。
1000円カット、4000円でカットカラートリートメントができる激安店、スーパーに併設されてる白髪染め専門店
そういうところが悪いとは思ってなくて、むしろ低価格帯の店はこれからの需要とはマッチしてると思う。
良い悪いではなく【便利な店】なのだと思う。
"便利"は需要があるので、供給も増える。
そして相場が下がる。これは世の常。
僕は時代が変わって便利よりも"意味"を求められるようになったと思っている。
価格に関わらず【行く意味があるお店】【切ってもらう意味がある美容師】でなければならないと。
安いお店のスタッフはかえがきいてしまう。
なぜならお客さんがそこに"意味"を見出してくれなくなったから。
おばあちゃんがやってる居酒屋には感情が動かされるけど、チェーンの居酒屋に感情がわかないのと同じ。
美容室は個人レベルでは確実に【チェーン化されてはいけない】と言える。
それはロボットと同じだから。
テクノロジーや知識はロボットでもどうとでもなる時代、大切なことは人と人との関係性と思いやりでしかない。
Give and Takeという客と店という枠からいち早く出て、お客さん→大切な人へと変わり、美容師→大切な人と思ってもらわないと。
街のおばちゃんがやってる美容室なんかは昔からそうだったのだと思う。
"常連が話しに来る"
みたいな感覚で、ついでに髪切っとくか…みたいな。
あらゆる手段を使ってでも、そこへポジションをとっていかないと、美容師はもう食っていけなくなると思う。
デザインの提案ではなく、ライフを提案できる人へ。
大真面目にそんな事を考えているから、お店としても【スタッフに顧客をつける】という事を力を入れてやっていて。
僕のイメージでは会社としては【ブランドで集客する】ことが第一であると考えている。
そこを個人に任せると、辞められたら終わる。
集客することは会社の仕事である。
最初はお客さんからしたらお店に人格が感じられないけど、美容師との関係性を作っていくことで人格が生まれ【あの人に会いに行く】と変化していくようになる。
これが重要で、一昔前は「スタッフの顧客引き抜きはダメ」みたいな謎圧力があったけどむしろ今はスタッフに顧客をつけてくことをしないと店がダメになるような時代。
美容師も「お客さんとは一線引く」みたいなマインドが強かったと思うけどそれもダメなんだろうなと。
時代が変われば求められるものも変わるということ。
その変化のスピードがあまりにも早い。
"気がつく"
これが大切なんだと思う。本当に。